平成11年、大阪市北区の摂陽工業株式会社の依頼を受けて、病室のベットの壁に取り付けるウォールケア用ダクトに色彩提案をしました。
かねてから、医療の現場に色彩がないと感じていました。病院といえば白一色の世界で、壁・天井や、ベッド・寝具・カーテンなど彩がなくて元気になれないような気がします。もっと有彩色から色を取り入れたいと思っていましたので、このダクトにカラーヒーリング発想を取り入れて、5色の提案をしました。
最近では、病院の待合所にピンクの長椅子が置かれたり、床も明るい色が増えてきました。看護師の制服も、イエローやピンク、ブルーが使われ、入院患者の人や診察に来られた人にとって、心が和み落ち着きます。
色にはさまざまな効果があります。これをうまく医療の現場に取り入れて、治療効果を高めていくことが大切です。
「メディコア」では”淡い色は、筋肉の緊張をほぐして心を和ませてくれる”というカラーアナリストの視点から、この5色を選びました。
ピンク |
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内分泌を盛んにする若返りの色とされています。男女ともに好まれる色です。 |
ブルー |
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不安なとき、いらいらするときに、精神安定剤の働きをするといわれます。不眠症にも有効です。 |
パープル |
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神経系に作用するといわれます。いらいらしやすい人や、神経質な人にそれを鎮める働きがあるとされています。 |
グリーン |
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植物の色グリーンは、癒しの色の代表です。頭痛が治りやすいといわれています。 |
オフホワイト |
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真っ白ではなく、少しクリーミーなホワイトは、自律神経を活性化させてくれるといわれています。 |
以上、5色です。現在、全国の病院の病室に取り付けられ、好評です。患者さんは、ベットの上にあるこの「メディコア」を見て、少しは安らぐのではないかと思っています。
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