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1997 商品開発
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カバーマークのファンデーション ジャスミーカラーファンデーション
 平成9年 カバーマーク株式会社と契約して、似合う色のファンデーションを開発することになりました。
  私自身、自分の肌に合うファンデーションがなくて、どうして合う色がないのか疑問に思っていたところ、カラーアナリシスの勉強をしてやっと分かったのです。お肌には下地の色があり、青みの強いブルーベースタイプと、黄みの強いイエローベースタイプに大きく分かれます。
  人の肌質は、カロチン、メラニン、そして血液中に含まれるヘモグロビンの3つの色素の割合によって決まります。お肌にカロチンが多いと黄みが強くなり、メラニンが多い人はお肌がブラウンがかって見えます。ヘモグロビンは赤血球に含まれ、酸素を体内に運ぶ働きをしていますが、心臓から出ていく動脈は赤色をしており、心臓に戻ってくる静脈は青色をしています。カロチン、メラニン、ヘモグロビンの色素の割合によって、どちらかというと皮膚が黄みがかっている人はイエローベース、どちらかというと皮膚が青みがかっている人はブルーベースになります。
  日本人は黄色人種なので、みんなお肌が黄みが強いという固定観念があり、市販されているファンデーションは黄みの強い商品ばかりでした。ところが、カラーアナリシスの世界では、欧米と日本の統計でイエローベースとブルーベースの割合は、ほぼ半々であることが分かりました。ブルーベースの人が、黄みの強いファンデーションを使うとお肌がくすんで、しみなどが濃く見えたり、浮かび上がって見えます。
  日本人の半分がブルーベースの肌質なのに、ブルーベースのためのファンデーションがないことから、自分に似合うファンデーションを見つけられない人たちが多くいたのです。私もブルーベースタイプだったので、これまで自分に合うファンデーションが見つからなかったのです。
  日本にほとんどないブルーベースタイプのファンデーションをつくるため、カバーマークの開発担当3人と私の4人で、色作りに取り組みました。ところが、何度チャレンジしてもなかなか思っている色が出せなくて、微妙な色を作る難しさに直面しました。「ほんの少しだけ青みを強くしてください」とお願いして、出来上がった色を見ると、イメージとは微妙に違っていました。担当の方は、「誤差の範囲ですよ」と困っておられる様子でしたが、ファンデーションにはその微妙な違いがポイントになると考えた私は、とことん自分自身のイメージにこだわりました。
 同時に、多くのモニターテストも実施して、ようやく青みの強い肌質に合う6色のファンデーションを開発し、既存の黄みの強い肌質に合う6色と明度を調整する白を1色加えた13色の発表にこぎつけました。
 平成10年、新商品ジャスミーカラーファンデーションを全国発売しました。この商品の特徴は、全国の有名デパートで、美容部員が判定クリームを使って青みが強い肌質か、黄みが強い肌質かを判断してから販売しています。
  自分にぴったりのファンデーションを選べるので、発売から9年が経過した今も好評でよく売れています。発売から8年経った2005年に、この商品が人気のクチコミサイト「@cosme(アットコスメ)」のベストコスメ大賞 <リキッドファンデ部門>の第一位に選ばれました。また<クリームファンデ部門>と<その他の部門>でもそれぞれ二位を獲得し、その後も引き続いてランキングのトップにランクされています。
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